春風駘蕩の記 ―Bank's archive―

銀行ではなく河岸です。雑食な趣味録。読書に映画に音楽に。政治社会に学術に特撮も。いきものがかりのリスタートまでのんびり待機しつつ、教育社会学のお勉強。

読書録(文芸・文学)

原爆忌に寄せて:作品として残る被爆の記憶/戦争の記憶の作り方・語られ方

広島原爆忌の夜に書いている。西から台風が近付く中、当地広島は好天の下に式典の朝を迎えたようだ。 被爆をはじめとする戦災、そしてその後の人々の人生については、数多の記録が残されてきた。更には、それらの記憶や記録に基づき、多くの創作物やノンフィ…

読書録「奇術師の家」魚住陽子:愛に業に、家という場で

読書好きとして幸運なことに、自分の知らない素敵な本を勧めてくれる友人がいる。その人の本棚を眺めると、自分の蔵書とそこそこ似通った、それでいて自分の知らない範囲にも手が伸びている、見事な収集が見出せる(陳列のセンスは、自分よりずっといい)。…